一般医学・健康関連最新情報 P.5 (115~143)                          


このページでは、皆さまのお役に立つ医学情報や健康関連情報を提供しています。

新しい情報を番号を付けて上に更新していますから、古い情報は下に、新しい情報が上に来るようになっています。

遵って、ページを開くと、常にそのページの最新情報がTopにありますから、更新時のチェックが容易にして頂けます。

1~30の情報は、一般医学・健康関連最新情報 P.1に掲載しております。

31~59の情報は、一般医学・健康関連最新情報 P.2に掲載しております。


60~89の情報は、一般医学・健康関連最新情報 P.3に掲載しております。

90~114の情報は、一般医学・健康関連最新情報 P.4に掲載しております。



143. 居住地の騒音レベルで脳卒中リスクが増悪

医学誌「European Heart Journal」オンライン版に2011年1月25日に掲載された、デンマーク抗癌協会のMette Sorensen博士らの研究で、「交通騒音の酷い区域に生活する人は、騒音の少ない場所で暮らしている人よりも、 脳卒中リスクが高く、高齢者ほどそのリスクの傾向が特に高い」と報告しています。

この研究では、デンマーク在住の5万7053人を対象に1993年から6年間調査を実施。 調査期間中に脳卒中発作を初めて発症したのは1881人であった。 居住地域における大気汚染や交通騒音などの状況も含め被験者の様々なデータを蒐集、分析しました。

データを分析した結果、被験者の血圧、食生活、喫煙、BMI値、大気汚染、など他の要因を除いた上で、住んでいる家で曝される交通騒音が10dB高くなるごとに脳卒中発症リスクは14%ずつ上昇することが判かりました。 特に年齢が64.5歳以上の場合は、その傾向がさらに顕著で騒音が60dBを超えるとリスクが高まることが判明し、それ以下の若い年齢層の場合は騒音が73dBを越すとリスクが高まることが判明しました。

「過去の研究で、交通騒音が高血圧や心臓発作と関連があることは示されていたが、今回の研究で交通騒音によって脳卒中のリスクも高まることが明らかになった。 ただでさえ持続時間の短い高齢者の睡眠を交通騒音の妨害でさらに断片化してしまい、そうした負荷がストレスホルモンのレベルを上げ、血圧と心拍数が上昇することで高齢者の脳卒中リスクを高めている」とSorensen博士は述べています。

以前紹介した、医学誌「Environmental Health Perspectives」オンライン版に2010年12月8日に掲載された、フランスの研究でも、「交通量の多い道路に面した地域では、子供たちの白血病リスクが高い」と報告されています。 大きな幹線道路に近い地域に住むのは、健康上のリスクが多く、商業地としてなら良いかも知れませんが、居住地としては避けた方が無難なようです。



142. バイリンガル幼児は知的発達が促進

医学誌「Journal of Experimental Child Psychology」オンライン版に2010年11月30日に掲載された、カナダのコンコーディア大学のDiane Poulin-Dubois教授らの研究で、「第二言語を学習する環境にある幼児(バイリンガル幼児)は、単一言語の環境で育っている幼児よりも集中力が高く、知的発達に有利である」と報告しています。

この研究では、英語とフランス語の2ヶ国語が日常的に使用される環境で生育しているバイリンガル幼児と、単一言語だけが使用される環境で生育しているモノリンガル幼児の計63人の生後24ヶ月の幼児を対象に調査。 幼児の両親を面接試験と語彙テストで語学力等をチェックし、幼児本人に対しても言語テストを実施してバイリンガル能力を調査。 モノリンガル幼児も含む幼児全員に対して、知能の発達状況を調べるために実行機能課題とBayley式乳幼児発達検査を実施しました。

データを分析した結果、バイリンガル幼児は認知的な混乱を生じさせるストループ課題の成績がモノリンガル幼児と比べて顕著に優れていることが判明しました。

「幼児は、成育初期から第二言語に曝されることで、注意制御の発達が促進されるという、バイリンガルの環境の知的発達に関する優位的な効果が判明した」とPoulin-Dubois教授は述べています。

私のクリニックは、米国イリノイ州シカゴ郊外にありますが、私の患者さんには駐在員や日系米国人とその家族の方が沢山いらっしゃいます。 異国の地で暮らすことは、決して楽しいことばかりではありませんし、子供さんの教育でもご両親は頭を痛めることが少なくありません。 ですから、この様な情報は一寸嬉しいものですね。



141. 抗酸化物質は受精能力を高める

医学誌「Cochrane Database of Systematic Reviews」オンライン版2011年1月19日号に掲載された、ニュージーランドのオークランド大学のMarian G. Showell氏らの研究で、「不妊治療を受けている男性が抗酸化物質を摂取すると妊娠率が高まる」と報告されています。

この研究では、抗酸化物質の摂取が男性の生殖能力を高め不妊を改善する可能性について、34の治験や研究を蒐集し、合計2876組のカップルのデータを分析しました。 治験で使用された抗酸化物質は、カロテノイド、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、CoQ10(ユビキノール)、亜鉛等で、サプリメントを経口投与。

分析の結果、不妊治療の期間中に男性が偽薬(プラセボ)を与えられた対象群のカップルと比較して、男性が抗酸化物質を与えられたカップルの妊娠率が4.18倍も高く、出生数も4.85倍になっていることが判明しました。

「この妊娠率の上昇から推測すると、抗酸化物質の効果により、3ヶ月以内で精子運動性能が13.47倍、精子濃度は6.79倍上昇したと考えられる」と研究者らは述べています。

抗酸化物質によって男性の生殖能力が向上し妊娠率が高まるということですから、不妊治療中の方や、これから子作りを考えている男性諸氏には是非お試し頂きたいと思います。 この研究ではサプリメントを利用していますが、他の研究では抗酸化ビタミンは食物から摂取する方が良いという報告もありますから、サプリメントのみに頼らず食事で摂取するように心掛けましょう。

ビタミンやミネラルを過不足なく効率良く自然の食材から摂取するお奨めの方法は、ニンジン林檎ジュースです。 詳しくは下記の記事を参照下さい。

(参考)当クリニックのブログ: ニンジン林檎ジュースの記事  http://blogs.yahoo.co.jp/acechiroclinic/49760604.html



140. 清潔すぎはアレルギーの原因に

医学誌「Environmental Health Pespectives」オンライン版に2010年11月に掲載された、ミシガン大学公衆衛生学のAllison E. Aiello博士らの研究で、「抗菌グッズを多用する過度に清潔すぎる生活様式が、18歳以下の若者のアレルギーを引き起こす原因になっている」と報告しています。

この研究は、2003年から2006年の間に実施されたアメリカ健康栄養調査のデータを基に、6歳から49歳の3728人の尿中のトリクロサンやビスフェノールA等の量を測定した結果や、サイトメガロウイルス抗体値、アレルギー、花粉症の診断結果などを分析しました。

その分析の結果、この年齢層は、その他の年齢層と比較してアレルギーや花粉症と関連があると言われているトリクロサンの数値やサイトメガロウイルス抗体値が高く、特に18歳以下の若年齢層ではトリクロサンの数値が高い人ほどアレルギーや花粉症と診断された人が多いことが判明しました。

「トリクロサンの入った抗菌製品が発売され、それらを日常的に使うことで清潔な生活を送ることが一般的になった18歳以下の若者は、その抗菌物質の影響で、体を守ってくれる体にとって有用な菌も殺菌してしまい、結果として免疫システムが正常に機能しなくなり、炎症反応を起こすT細胞を過剰に作り出してしまい、アレルギーや花粉症を起こしている可能性が高い」とAiello博士は述べています。

以前の研究でも、「家族が多人数の家庭や、ペットのいる家庭で育った子供は、乳幼児期に適度に様々な細菌等に曝露することで免疫系が正しく発達し、核家族で一人っ子の子供と比較してアレルギーや花粉症のリスクが低い」と報告されています。 石鹸なども、抗菌石鹸である必要は皆無で、普通の石鹸で充分です。 不衛生なのはいけませんが、過剰に清潔なのも健康には良くないのです。

人間の体の中には「常在菌」と呼ばれる細菌類がいて、それらの菌と共存共栄しています。 例えば、腸の中にいるビフィズス菌が良く知られていますね。 そういった菌は、消化吸収を助けてくれたり、人体に悪影響を与える悪玉菌の繁殖を抑制してくれたりして、人体に有益な働きがあるのです。 ですから、抗菌製品や抗生物質(抗菌薬剤)を使用・服用することで、善玉菌も含めて殺菌・消毒することは、有益な菌も殺してしまい、結果として健康にはならないという事に繋がり、皮肉なことに結果としてアレルギー体質になってしまい、病気で苦しむリスクを増やしている事になるのです。



139. 喫煙は大脳皮質を薄くする


医学誌「Biological Psychiatry」2010年12月1日号に掲載された、ベルリンのシャリテ大学医学部のJürgen Gallinat教授らの研究によって、「喫煙によって大脳皮質が薄くなる可能性が高い」と報告されています。

この研究では、健康で精神疾患の既往症がない喫煙者22人と、これまでに1度もタバコを吸ったことがない非喫煙者21人を対象に、被験者の脳を磁気共鳴画像診断装置で調査しました。

データ分析の結果、喫煙者は大脳の左内側眼窩前頭皮質が非喫煙者と比較して薄くなっている傾向にあることが判明。 また、喫煙量(毎日のタバコの本数)や、総喫煙量(検査時までの生涯喫煙本数)が増える程、この皮質の厚さはより薄くなっている負の相関関係にあることも判明し、ヘビースモーカーほど大脳皮質が薄くなっていることが確認されました。

「加齢によって大脳皮質が薄くなることが認知能力、知能の低下と関係していることは既に知られていたが、喫煙が大脳皮質に及ぼす影響はこれまでに明らかでなかった。 喫煙によって薄くなっていることが分かった眼窩前頭皮質は、衝動の制御、意思決定、報酬系に関係している領域であり、薬物嗜癖・依存に関係している領域であることも確認されており、今回のこの研究結果で喫煙のニコチン嗜癖の説明もつく」とGallinat教授は述べています。

タバコが健康に害があることは様々な研究で判明していますが、また新たなリスクが判明しました。 今回の研究では、喫煙が大脳皮質を萎縮させるというショッキングなものです。 ただでさえ加齢によって大脳皮質が薄くなり認知能力や知能の低下が起こるというのに、タバコを吸っている人は更にそれが早期に起こる可能性がある訳ですから、生活の質を維持することへの障害になることは必至です。

煙草を吸う方は、こういった科学的根拠のある情報を熟考され、誰かに言われたからではなく、ご自身の判断と決心に基づいて禁煙されることをお奨めします。 貴方自身が「煙草を止めよう」と思えば、それは貴方と貴方の家族や周囲の人達の健康の為にもなり、皆が協力してくれる筈です。 貴方がするべき事は、禁煙の決心と実行です。

大脳皮質の萎縮と言えば、医学誌「神経科学ジャーナル」2004年11月17日号に掲載された研究では、「慢性の背部痛が大脳皮質を10~20倍萎縮させる」と報告しています。 慢性の背部痛は、我慢できない程ではないからと放置せず、カイロプラクティックで治しておく方がよいでしょう。 貴方がするべき事は、先ずカイロプラクティック医師(DC)に相談することです。

萎縮した脳の回復は困難ですから早めの決断と行動が重要です。



138. 照明を点けたまま眠ると乳癌のリスク上昇

医学誌「Chronobiology International」2011年2月号に掲載された、イスラエルのハリファ大学のAbraham Haim博士らの研究で、「夜、眠る際に灯りを点けたままにするなど、明るいところで眠ると乳癌の発症リスクが高まる」と報告されています。

以前から、シフトワーキングでの深夜勤務が乳癌のリスクを高めることが知られており、深夜の時間帯に明るい光を浴びていれば、眠っていても何らかの影響があるのではないかという仮説のもと、乳癌患者794人(平均年齢58.9歳)と、対照群の健康な女性885人(平均年齢60.9歳)のイスラエル人女性1679人を対象に、ケース・コントロール調査・研究を実施しました。

調査では、睡眠時の寝室の点灯の有無、寝室の雨戸、カーテンの開閉などを主に様々なデータが継続的に収集されました。 10年間に渡るデータを分析すると、就寝時に寝室を真っ暗にする割合は、患者群46.5%、対照群54.1%、そして完全点灯で明るいまま眠る人の割合は患者群29.5%、対照群22.6%という結果でした。

教育、民族、妊娠経験、飲酒習慣などの要因を取り除いてデータを解析した結果、睡眠時に照明を点灯したままにして光を浴びながら眠ることは、真っ暗にして眠るよりも乳癌のリスクを22%も高めていることが判明しました。

「睡眠時に照明を点灯したままにすることが、エストロゲンの分泌を調節するメラトニンの産生を阻害するために、こうしたリスクの上昇をもたらしている可能性がある。 サーカディアンリズムを制御しているホルモンと、乳癌の予防的効果の関連を指摘した研究もあることから、就寝時の明るさは危険であることを認識すべきだ」とHaim博士は述べています。

乳癌予防の為にも、照明は消灯して眠りましょう。 街灯など屋外の明かりが入る部屋では、遮光カーテンを使用しましょう。 真っ暗闇では怖くて眠れないという人は、足元にナイトライトを置き、タイマーをセットして就寝後に自動的に消灯するようにすると良いでしょう。


137. テレビゲームが子供の発達上の障害に

医学誌「Pediatrics2011117日オンライン版に掲載された、アイオワ州立大学のDouglas Gentile博士らの研究で、「子供がプレイステーションやXboxなどのテレビゲームに過度に熱中すると、様々な発達上の問題が引き起こされ、学業不振などが生じる」と報告しています。

この研究では、シンガポールの小中学生3034人を対象に2007年から2009年の間、ゲームの習慣、1日毎のゲーム時間、学業成績、精神状態、社会的能力、衝動性、抑うつ、社会恐怖、不安、などの子供たちの発達上の様々な側面も含めて質問及び調査を実施しました。

調査データを分析した結果、病理的なゲーム依存の範疇に属する子供は9.9%で、病理的なゲーム依存になってしまう子供のリスク要因として、もともと社会的適応力の低さと衝動性の高さがあることが明らかになりました。 また病理的ゲーム依存に陥ったことにより、子供らに抑うつ、不安、社会恐怖、学業不振などが生じることも判明しました。

「病理的ゲーム依存は他の発達障害が原因で生じる併存的な病理的嗜癖症候群ではなく、それ自体が何年も続く新たな問題の原因となりうるものだ」とGentile博士は述べています。

この研究では、「子供が過度にゲームに依存するのは、元々その子供に何らかの発達上の障害や問題があり、自己コントロールが出来ないからである」としていますから、親御さんは子供さんを適切に管理してあげる必要があるでしょう。 放置すれば、発達障害や学業不振に繋がるという事です。 医学誌「精神科学」2009年5月号、医学誌「Archives of Pediatrics & Adolescent Medicine」2009年8月号でも、テレビゲーム等は健康上の問題になると報告する論文が掲載されています。ご注意下さい。



136. 犬と猫では子供のアレルギーへの影響が違う

医学誌「Journal of Pediatrics」2010年9月15日号に掲載された、シンシナティ大学のTolly G. Epstein博士らの研究で、「アレルギーがある子供が、1歳未満から犬と暮らしていると湿疹などの症状が発症するリスクが低下し、1歳未満から猫と暮らしていると湿疹などの症状が発症するリスクが増加する」と報告しています。

この研究では、762人の1歳から4歳までの乳幼児を対象に、15種類のアレルギーテストを行い、その内636人は年に一度のアレルギーテストを実施。また、両親から湿疹の有無について報告による調査を実施しました。

その結果、犬アレルギーの乳幼児で、犬を飼っていない場合は、その後30%が湿疹を発症したが、184人が1歳未満から犬を飼っており、犬を飼っている家庭で育った乳幼児では14%しか湿疹を起こさなかった。

また、猫アレルギーで猫を飼っていない家庭に育った子どもが湿疹を発症したのは33%だったが、121人は猫を飼っており、猫を飼っている家庭で育った猫アレルギーの乳幼児は、54%が湿疹を発症していた。

「犬を飼っている家庭で育った乳幼児のアレルギー体質が総じて改善傾向にあり、インターロイキン10やインターフェロンγの数値が上昇している。 犬を飼うことで様々のアレルゲンに対する耐性ができて、子供のアレルギー体質の改善に繋がっているのではないか」とEpstein博士は述べています。

犬も猫の可愛いペットですが、乳幼児のアレルギー体質に与える影響は正反対の結果になっています。 アレルギー体質の乳幼児をお持ちの親御さんは、子供さんの健康の為に参考にされては如何でしょうか。



135. 思考より姿勢が行動に影響

医学誌「Psychological Science2011年月号に掲載された、イリノイ州シカゴのノースウェスタン大学ケロッグ・スクール・オブ・マネジメントのAdam Galinsky教授らの研究で、「人が責任ある地位にあるように振る舞うには、頭で役割をイメージすることよりも、その人の体の姿勢が強く影響する」と報告しています。

この研究では、ボランテイア被験者を対象に、会社の社長や重役など地位の高い人ように椅子に深く腰掛け、腕を肘掛け置き、足を組んで机の上に投げ出したような姿勢の時と、足を揃え、背中を丸めて窮屈そうに椅子に座った姿勢の、2種類の異なる姿勢をとらせた。 また、また同時に自分が権力のある高い地位か、権力のない低い地位かの、どちらかの役割を果たしていることをイメージさせ、それぞれが被験者の行動や思考にどのような影響を与えるかゲームやテストなどの実験を行った。

その結果、頭で浮かべた地位のイメージはゲームやテストの結果には殆ど影響を与えなかったが、被験者が取らされた姿勢は、ゲームやテストの結果に直接的に影響を与えており、地位の高い人の様な姿勢は、よりそれらしい思考や行動パターンを被験者から引き出していることが分かった。

「体の姿勢は、その人の力を外に表すことに密接に連関しており、のびのびした大きな良い姿勢を取ることで、自分自身が持っている潜在能力が引き出される可能性が高まる」とGalinsky教授は述べています。

以前の研究でも、背中を真っ直ぐにして背もたれを用いた良い姿勢でテストを受けると、IQテストの結果が平均30%高いという報告もあります。 姿勢は神経系の機能にも影響するので、その人の能力の発揮に直接関わっているようですから、良い姿勢に心掛けましょう。 姿勢の悪い人は、原因がある可能性がありますから、カイロプラクティックで背骨を検査することをお奨めします。



134. 試験前の不安や恐れを書き出すことで成績が向上

科学誌「Science」2011年1月14日号に掲載された、イリノイ州のシカゴ大学Sian Beilock准教授の研究で、「試験前に試験に関する不安な気持ちを紙に書き出すことにより、成績が向上する」と報告されています。

今回の研究では、大学生を対象に数学試験を2回実施し、1回目は通常通りに試験を行った。 2回目は成績優秀者には金銭的報酬を約束し緊張感を高めた。 学生を3群に分け、1群には試験前の10分間、試験について感じていることを書かせ、2群には
試験と無関係な日常の出来事を書かせ、3群は何もしないまま試験を受けさせた。

その結果、何も書かなかった群と無関係のことを書いた群では成績が7%低下したのに対し、試験について書いた群では4%向上した。

また、高校生は事前に生徒の試験に対する不安レベルを測定しておいた上で、同様の試験を2群に分けて実施し、試験直前に1群には試験の不安を書き出すように指示。 比較のための2群には、静かに座り、試験以外のことを考えるよう指示した。

その結果、何も書かなかった群では不安レベルの高い生徒ほど成績が悪かったのに対し、書いた群では不安の大きい生徒と少ない生徒との成績の差がなかった。

「不安を紙の上に書き出せば、試験中にそのことを考える必要がなくなる。 
試験前の作文には、過去のつらい体験を文章にして心の傷を癒す心理療法と似た効果がある」とBeilock准教授は述べています。

試験に当たり、充分な準備をして自信を持って臨むことが大切ですが、それでも不安な気持ちがあるのが人間です。 試験の前に、この「気持ちの書き出し」を試してみては如何でしょうか。


133. TVやパソコンで心臓発作や死亡のリスクが高まる

医学誌「Journal of the American College of Cardiology」2011年118日号に掲載された、ロンドン大学のEmmanuel Stamatakis 博士らの研究で、「テレビやパソコンの前で長時間座って過ごしていると、心臓発作リスク及び死亡リスクが増大する可能性がある」と報告されています。

この研究では、余暇の過ごし方など様々な質問を含む2003年のスコットランド健康調査の、成人4,512人のデータを収集・分析し、4年余の追跡期間中、325人が死亡し、215人に心血管イベントが発生した。

分析の結果、テレビ等の前で過ごす時間が1日2時間未満の人に比べ、1日4時間以上の人は、全死因による死亡リスクが48%高く、心臓発作、脳卒中および心不全のリスクが125%高いことが判明した。 また、運動をしても過剰なスクリーンタイムによる害の軽減がみられない事、スクリーンタイムと心臓発作の関連の4分の1には、体重やコレステロールと共に炎症マーカーであるC反応性蛋白値との関連が判明しています。

「テレビやパソコンの前で座って過ごす、「スクリーンタイム(screen time)」が心臓血管系および全体的な健康に極めて有害である。 労働年齢にある人々の大多数が座りがちな仕事に就いており、さらに座っての通勤や運転に長時間を費やしていることを考えれば、余暇の時間は出来る限り座る時間を少なく、動く時間を多くする必要がある。 健康を維持する為には、先ずテレビの視聴時間を減らすことから始めるとよい」 とStamatakis 博士は述べています。


テレビやパソコンの前で1日に4時間以上座らないように気を付けましょう。 毎日の適度な運動に心掛けましょう。 また、血管を守る葉酸を十分摂取するようにしましょう。


132. テレビ視聴は人を不満足感と病気不安に陥れる

医学誌「Mass Communication and Society」2010年9月号に掲載された、ロードアイランド大学のYinjiao Ye准教授らの研究で、「テレビを見ると、人は健康上の不安感や不満足感を感じる傾向になる」と報告しています。

この研究では、健康な大学生(18歳から31歳)274人を対象に、研究の目的を彼らには知らせることなく、テレビ視聴状況と生活の満足度等を調査しました。

その結果、テレビで見た番組の影響で、自分自身が何らかの健康上のリスクを抱えて苦しむ可能性があるのではないか、また、そういった健康上の問題が著しく重症になるのではないかと強迫観念を持つ傾向があることが判明しました。

「米国では、ER、グレイズアナトミー、ドクターハウスなど医療系の番組に人気があり、健康に対する見方や行動を変化させるなど一般社会への影響も大きく、健康や病気に対する知識を広める一方で、テレビで取り上げられたことで、一般的には知られていない特殊な病気や重い病気に自分が罹患してしまうのではないだろうかと考えるようにもさせている可能性が高い」とYe准教は授調査結果を分析しています。

また、「テレビの影響で健康不安にさらされるようになってしまい、それが健康で長生きする可能性という人生の満足感を得る事を妨げる結果に繋がっている」と指摘しています。

日本でも、健康番組と呼ばれる様々な健康、医学、病気、治療法などを紹介したり解説したりする番組が放送されていますが、一部には「やらせ」と言われる事実を歪曲した内容になっていたり、関連業者関係者が被験者に混じっていたり、解説の専門家が怪しい場合もあり、内容を信用してよいのか疑わしいものも散見されます。 テレビやマスコミに影響されず、健康・医学関連情報は、情報の根拠と発信元がハッキリとした信用できるものを厳選し、主治医(MD)や主治カイロプラクティック医師(DC)に相談し確認してから利用すると良いでしょう。


131. 音楽のトレーニングで学習能力が向上

医学誌「Nature Reviews Neuroscience」2010年7月20日号に掲載された、イリノイ州シカゴのNorthwestern Universityのコミュニケーション科学・神経生物学・聴覚神経科学研究所のHugh Knowles教授らの研究で、「音楽のトレーニングが語学などの学習能力の向上につながる」と報告されています。

子供の頃からピアノやヴァイオリン等の楽器の演奏を習い、音感を鍛え、楽譜を見ただけで演奏できるように訓練することが、言語能力・外国語習得能力、会話能力、記憶、注意力、音声の情緒性などにどのように影響しているのか、これまでにも様々な研究が行われており、今回は、これまでの研究を蒐集して分析しました。

その結果、音楽のトレーニングを積んでいる子供は、そうではない子供より話し言葉の音の高低に対し敏感に、かつ、強く神経組織が反応し、語彙も豊富で、雑音・騒音なども含む周囲の様々な音の中から聴くべき話を聞き取る能力の強さも優れていることが判明しました。

「この結果は全て脳の神経可塑性によるもので、音楽のトレーニングを積む際に生じる神経結合が、音楽以外の他のコミュニケーション能力にも影響しているからである。 音楽トレーニングが脳神経や聴覚能力に与える効果は、運動が身体能力向上に与える効果と同様であり、個人の学習能力の発達等に与える音楽トレーニングの効果を社会は再考すべきである」とKnowles教授は述べています。

体を鍛えるのと同様に、耳を鍛えることが知的な能力向上に繋がっているので、何か一つ楽器の演奏が出来るように、子供の頃から訓練しておくと良いようですね。



130. 乳癌の再発予防にオリーブオイルが効果

医学誌「Journal of Women's Health」オンライン版に2010年5月18日に掲載された、ロードアイランド州ブラウン大学のMary M. Flynn博士らの研究によると、「乳がんを克服した女性、特に更年期以降の女性には地中海ダイエットのようなオリーブオイルが豊富な食事による体重コントロールが効果的である」と報告しています。

乳癌の既往歴がある、特に更年期以降の女性の場合、癌の再発リスクを高める要因に体重増があり、注意が必要であるといわれています。そのため、米国の国立癌研究所は再発予防のための「低脂肪食」を推奨しています。

今回の研究では、被験者の乳癌を克服した女性達は、研究開始の段階で過体重 (BMI25以上)、50歳以上、治療終了後4年以上でした。国立癌研究所の推奨する低脂肪食(1500cal/日)と、オリーブオイル食(45cc以上のオリーブオイルを含む、1500cal/日、)を各々8週間試した後、自分の好きな方の食事を6ヶ月継続した結果を比較しました。

その結果、実験開始時の体重から6ヶ月で5%減量する目標を達成したのは、オリーブオイル食を選択したグループは80%、低脂肪食を選択したグループは僅か31%でした。 「オリーブオイルの豊富な食事は、美味しく無理なく継続できることが体重コントロールの好結果に結びついている。 オリーブオイルによって、中性脂肪が少なく善玉コレステロールが多い食事となり、癌の再発リスクも低下させる優れた食事である」とFlynn博士は述べています。

日本人の口に合うように、工夫してオリーブオイルを料理に使うようにすると良いかも知れませんね。 サラダのドレッシングをオリーブオイルを用いて手作りされては如何でしょう。


129. プールで泳ぐと塩素消毒剤で癌のリスクが増大

医学誌「Environmental Health Perspectives」に2010年9月12日に掲載された、スペインの環境疫学研究センター(CREAL)等の研究チームによる論文で、「塩素消毒されたプールで泳ぐと、癌の発症リスクが増える可能性がある」と報告されています。

この研究では、塩素消毒された屋内プールで泳いだ人を対象に、DNAの恒久的な変異を引き起こす変異原性に変化がないかを調べた。

その結果、40分間ほど泳いだ健康な成人49人で、遺伝毒性効果の証拠が認められた。

「プールの水への殺菌・消毒剤として使用される塩素が、健康な人における癌リスクの上昇と、呼吸器系へ悪影響をもたらす可能性を認めた」と研究者らは述べています。

「このような結果が出たからと言って、直ちにプールでの水泳を禁止する必要はない。 プールで使用する塩素の量を少なくする事によって健康への悪影響は減り、水泳によって得られる健康への効果は増える。 また、プールに入る前にシャワーを浴びる、水泳帽を被る事などの対処によって、塩素の量を少なくすることの弊害は防ぐことができる」と研究チームの責任者は述べています。

先回のNo.128で紹介したイリノイ大学の研究と同様に、今回のスペインの研究でも「プールの消毒剤の健康への有害性」が報告されています。 癌や呼吸器系疾患のリスクが増えるのでは、折角の水泳での運動が台無しです。 消毒剤の使用が自分の意思で変えられない現状では、歩くことが最も安全、効果的、安価な運動と言えるでしょう。


128. プールの消毒剤が癌や喘息などの原因に

医学誌「Environmental Science & Technology201051日号に掲載された、イリノイ大学のMichael Plewa教授らの研究で、「プールに使用される消毒剤が、喘息や膀胱癌などの健康上の問題の発生に関わっている可能性がある」と報告されています。

この研究では、同じ水道水を使用し、それに種類の違う消毒剤を使用した、実際に利用されている幾種類ものプールの水をサンプルとして蒐集し分析しました。

その結果、「全ての消毒剤入りのプールの水が、元の水道水と比べ、ゲノム(DNA)に損傷を生じさせる可能性が高い水の成分になっている」ことが判明しました。

「プールの水の中には、利用する人々の毛髪、皮膚、汗、尿、また化粧品、日焼け止めなど、また虫や植物等が混ざり、そういったタンパク質や窒素成分など化学物質が消毒剤と一緒になることで化学変化を起こし、人体の細胞に対して毒性を発揮することになる。 それが原因で遺伝子に変異を生じさせたり、呼吸器の病気を誘発したり、また長期間連続してその水に浸かることにより、場合によっては結果として癌になることも有りうる。 最も安全な消毒法は、塩素単独よりも塩素と紫外線の組み合わせによるものが勧められる。また、臭素化剤は使用すべきでない」とPlewa教授は述べています。

水泳そのものは良い運動ですが、プールの水が健康上の問題の原因になり得るということが判明しましたので、反復継続、また長期間連続してプールの水に浸かることには要注意ですね。 ジャグジーなども同様です、お気を付け下さい。


127. アルツハイマー患者の気分的障害がりんごジュースで改善

医学誌「American Journal of Alzheimer’s Disease and Other Dementias」2010年6月号に掲載された、University of Massachusetts - LowellThomas B. Shea教授らの研究によると、「りんごジュースを飲ませることで、アルツハイマー型認知症患者の気分障害が改善する」と報告されています。

この研究では、中程度から相当重篤なレベルまで進行したアルツハイマー型認知症患者21人を対象に、1ヶ月間毎日4オンスグラス2杯分(約240ml)のりんごジュースを飲ませ、入院施設の介護者に患者の変化を記録・調査させました。

その結果、Dementia Rating ScaleAlzheimer’s Disease Cooperative Study、また、Activities of Daily Living等の認知症の状態を測定する尺度では改善が見られなかったが、The Neuropsychiatric Inventoryという介護者によって実施された認知症患者の心的・行動的側面の状態及び障害を測る尺度では27%も改善が報告されました。

大きく改善が認められたのは、不安や焦慮で落ち着けずに徘徊したり妄想に駆られて異常行動したりすることが減少した等、患者の不安、妄想、焦慮などの点でした。

「りんごジュースで認知症患者が気分的に沈静・安定することは、患者本人のみならず介護者の負担を少しでも減らすのに寄与するのではないか」とShea教授は述べています。

欧米諸国では昔から「1日1個のりんごは医者を遠ざける」、という諺がありますが、やはり林檎は体に良いのですね。私は朝食に「ニンジン林檎ジュース」を毎日飲んでいます。皆様にもお薦めします。

(参考)当クリニックのブログ: ニンジン林檎ジュースの記事  http://blogs.yahoo.co.jp/acechiroclinic/49760604.html


126. 子供の食べ物の好き嫌い克服に「ご褒美」が有効

医学誌「Psychological Science」オンライン版20101229日号に掲載された、ロンドン大学公衆衛生学のJane Wardle博士らの研究によると、「子供に嫌いなものを食べさせる訓練の時の「ご褒美」には、健康的な食習慣を身に付けさせることにある程度は効果がある」と報告しています。

この研究では、子供達に嫌いな野菜を食べさせようとする躾をする時に、もし子供が食べられたら、食べた時に、具体的に物理的なご褒美を与えた場合、社会的なご褒美を与えた場合、褒美を与えなかった場合を比較し、また、そのような食習慣改善に関する躾を行わなかった場合とも比較しました。

その結果、ご褒美を与えられたグループは、何も躾をしなかったグループに比べて、嫌いな野菜を食べる量が増え、その効果は実験終了後も3ヶ月間続きました。

「食習慣の躾とご褒美の関係は、必ずしも悪い効果だけではなく、健康的な食習慣を身に付けさせるために有用であろう」とWardle博士は述べています。

以前から、食事に関する子供の躾、特に野菜嫌いを克服させるために「ご褒美」を与えて教育することが、子供自身が野菜を食べようと思うようになることの機会を蝕んでしまう可能性があるという意見もあり、しばしば議論されていました。 しかし、今回の研究で、褒美や報酬という動機付けが、子供に健康的な食習慣を身に付けさせることに有効であることが判明していますから、その方法を用いて躾をしても悪くはないと言えるでしょう。


125. 車の排気ガスと子供の白血病リスク

医学誌「Environmental Health Perspectives」オンライン版に2010年12月8日に掲載された、フランスのUniversit Ⅺ のJacqueline Clavel博士らの研究で、「交通量の多い道路に面した地域では、大気汚染や騒音に悩まされるだけでなく、そこで生育する子供たちの、白血病リスクも高くなっている」と報告されています。

この研究では20032004年に実施されたフランス国内の15歳以下の子供の癌の国家的調査結果から、急性白血病と診断された763人の子供の患者と、比較群として電話帳から選ばれた1681人の子供を対象に、その母親に対して面接調査を実施し、子供たちのデモグラフィック・データ、 家庭の社会経済状況、居住地、子供の既往歴などが調べられました。

データを分析した結果、急性白血病発症リスクのオッズ比は、交通量の多い幹線道路から100m以内の地域に住んでいる子供は3.7、300m以内は2.4、500m以内は2.0と、幹線道路に近いほど、子供の急性白血病リスクが高くなっていることが判明しました。

「様々な潜在的交絡因子(親の喫煙、農薬、既往歴など)の要因を調整した上で、白血病リスクと幹線道路からの距離との相関が有意であることが明らかになった」と、また「今回の調査で欠けているとしたら家庭内での携帯電話使用状況だけである」とClavel博士は述べています。

以前から車の排気ガスに含まれるニトロ化多環芳香族炭化水素などの発ガン性物質が僅かな量でも子どもの白血病のリスク要因である可能性が指摘されていましたが、それが確認された事になります。子供さんのいらっしゃる方はお気を付け下さい。



124. ビタミンEサプリメントにより出血性脳卒中のリスクが増大

英国医師会誌「BMJ」オンライン版に2010年11月4日掲載された、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のMarkus Schurks博士らの研究で、「ビタミンEサプリメント(栄養補助食品)を摂取すると、出血性脳卒中のリスクが増大する」と報告されています。

今回の研究では、ビタミンEと脳卒中リスクについて検討した複数の研究のメタ分析を実施。脳卒中患者11万8,756人を対象とした9件の研究について検討した結果、ビタミンEを摂取した5万334人のうち223人に出血性脳卒中が認められたのに対し、プラセボ(偽薬)を摂取した5万414人のうち出血性脳卒中を起こしたのは183人であり、ビタミンEにより22%のリスク増大が認められた。

脳卒中には、脳への血流が閉塞される虚血性脳卒中と、血管が破裂し脳内で出血が起こる出血性脳卒中の2種類があり、出血性脳卒中は発生頻度が低いが、より重篤である。

「ビタミンEサプリメントは我々が思うほど安全ではない」と、研究を率いた Schurks博士は述べており、また、デューク大学脳卒中センターのLarry B. Goldstein博士は、「ベネフィット (便益)についてのエビデンス(科学的根拠)がないことから、このようなビタミンサプリメントは避けた方がよい」と指摘しています。

ビタミンEも食事で自然の食物から摂取する事が望ましく、サプリメントでの摂取は避けた方がよいということですね。


123. メディケアでの入院患者は医療事故で毎月1万5千人が死亡

米国厚生省の行政監視機関である監察官事務所が2010年11月16日に発表した調査報告書によると、「米国の病院に入院した高齢者の7人に1人が投薬ミスや手術中のミス、院内感染などの医療事故の被害を受け、月に推計約1万5千人が死亡している」と報告しています。

この調査は、米国厚生省の調査チームが、2008年10月に米国の高齢者向け公的医療保険(メディケア)を利用して退院した780人を対象に調査。 その結果、入院患者の13.5%に相当する月間約13万4千人が医療事故によって健康被害を被り、うち約1万5千人が死亡したと推計された。

「44%は適切な対策をとっていれば、防ぐことができた事故とみられ、また、医療事故により入院期間が長引くなどして、メディケア保険の支払額は2008年10月だけでも3億2400万ドル(約270億円)増えた」と、調査チームは報告しています。

何という事でしょう。 米国でメディケアの保険を用いて入院した患者さんの7人に1人(13.5%)が投薬ミス等の医療過誤によって健康
被害を被り、その人数は全米で月間約13万4千人にも上り、うち約1万5千人が死亡しているというのです。

メディケアは、規制が多く、制約が厳しく、規則がよく変更されるなど医療機関泣かせの上、医療費削減の為に費用を低く抑えているので、病院ではメディケアの患者さんに掛ける時間や手間を省いているのではないかと危惧しています。

米国のメディケアは、カイロプラクティックでも、X線写真は補償せず、アジャスト(矯正)は補償するものの低額に抑えられており、必要かつ充分な良いケアを受けるには不都合が多く、ケアの質に拘ると使えないのが現状です。

2020年には米国の医療保険も、日本の健康保険も破綻すると予測する研究機関のレポートもありますし、メディケアなどの保険をあてにしていては、自分の健康は守れない時代になって来ているのかも知れません。



122. ホルモン補充療法で癌と死亡率リスク増大

医学誌「米国医師会誌」2010年10月20日号に掲載された、ハーバー・UCLA・メディカルセンターのRowan Chlebowski博士の研究によると、「ホルモン補充療法によって乳癌リスクが増大するだけでなく、浸潤性乳癌リスクおよび死亡率も増大することが判明した」と報告されています。

この研究では、
50~79歳の閉経後女性16608人を計11年間の追跡の結果、エストロゲン・プロゲスチン併用ホルモン補充療法を受ける女性では、プラセボ(偽薬)群に比べ浸潤性乳癌の比率が25% 高く、リンパ節に拡大する癌の比率が78%高い、また乳癌による死亡率がほぼ2倍であることが判明し、プラセボ群に比べて乳癌診断後の全死因による死亡率が57%高いことも判明した。

Chlebowski博士は「長期のホルモン補充療法によって、あらゆる種類の乳癌が増大する。この知見は、ホルモン補充療法をできる限り低用量、短期間に留めるべきであるとの考えを補強するものだ」と述べ、「
2002年に併用ホルモン補充療法によって乳癌リスクが増大するとの研究報告を受け、女性健康イニシアチブ研究が中止されて以来、米国でのホルモン補充療法の利用率は閉経女性の35~40%から15~20%にまで減少したが、まだ毎年数百万件の処方がなされており、さらに減らすために何らかの取り組みが必要である」と指摘しています。

ホルモン補充療法は、これまで考えられていた以上に深刻なリスクが判明しました。 更年期障害で悩んでいる女性は、大豆食品を食べてイソフラボンを摂取し、鍼灸などの安全な代替補完療法を試すと良いでしょう。



121. 初潮年齢の早い女子は喘息の発症リスクが高い

医学誌「American Journal of Epidemiology」オンライン版に2010年10月29日に掲載された
研究によって、「初潮年齢が早い女子は、早くない女子と比べて、初潮以後に発症する喘息のリスクが高い」と報告しています。

この研究では、カナダの8~11歳の女子1,176人を18~21歳になるまで、2年に1回の質問票調査で追跡を行い、初潮年齢と初潮以後の喘息の発症の有無を調べた。対象者の平均初潮年齢は12.66歳で、それより1標準偏差分だけ早い11.56歳未満を初潮年齢の早いグループとした。

初潮以後に発症した喘息の発生率は、初潮年齢の早いグループが19.2%で、早くないグループの9.6%より高かく、社会経済因子や喘息の家族歴などを考慮すると、初潮年齢が早いグループの喘息発症リスクは、早くないグループの2.34倍であった。

「小児期には男子の方が女子より喘息が多いが、思春期以降には女子の方が男子より多くなる。 また、世界的に喘息が増加すると同時に、女子の初潮年齢は早くなっている。」と研究者らは述べています。


過去の複数の研究
(IRC, 29, Sept. 1975. JMPT, Oct. 1989) でも、「カイロプラクティックによって子供の喘息、神経症、無気力症、集中力散漫、暴れる等の情緒や行動、神経上の問題が改善し、成績やIQにも良い成果が得られた」と報告していますから、早めにカイロプラクティックを受けるとよいでしょう。



120. ビタミンCとEのサプリメントは妊娠中毒症などの予防効果なし

医学誌「New England Journal of Medicine 2010年4月8日号に掲載された研究によると、「ビタミンCとEのサプリメント投与は、妊娠高血圧とその合併症や、妊娠中毒症の発生率には効果なし」と報告しています。

この研究は、米国の12施設で、血圧高値や蛋白尿のない低リスクの妊婦10,154人を妊娠9~16週の時点で無作為に2群に分け、出産まで一日ビタミンC1000mgとビタミンE400IUを投与するか、プラセボ(偽薬)を投与して行なわれた。

その結果、妊娠高血圧と、母体か子供への重度の合併症の発生率、重度の高血圧単独(収縮期血圧160mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上)の発生率、軽度の高血圧(収縮期血圧140159mmHg又は拡張期血圧90109mmHg)に合併症(肝障害、血小板減少、腎機能低下、子癇発作、早産、低出生体重児)を併発した発生率など全て差がなく、子癇前症(妊娠中毒症)の発生率、妊娠高血圧の発生率、妊娠37週未満の早産、死産又は新生児死亡などにも臨床的に有意な差はなかった。

この大規模な研究結果から、妊娠高血圧や子癇前症の予防目的で妊婦にビタミンCとEのサプリメントを投与することを正当化する科学的根拠はないと言えるでしょう。


119. DHAサプリメントはアルツハイマー病の認知機能低下に効果なし

医学誌「米国医師会誌」 2010年11月3日号に掲載された、オレゴン健康科学大学のJoseph F. Quinn医師らの研究によると、「アルツハイマー病患者へのDHA投与による認知機能低下への効果を認めなかった」と報告しています。

この研究は、米国の51施設で行なわれ、軽度から中等度のアルツハイマー病患者402名(平均76歳)を、1日2gのDHAを投与する群と、プラセボ(偽薬)を投与する群と無作為に2群に分け、それぞれ18ヶ月間投与した。

主要評価指標は、二つの認知機能検査の得点の変化として調査したが、DHA投与による認知機能低下への効果を認めなかった。 18ヵ月後の認知機能検査の得点の変化(悪化)の程度は、DHA群でもプラセボ群でも差がなかった。 両群のボランティアを対象に、研究開始時点と18ヵ月後にMRI検査を行ない脳の萎縮の進行を比べたが、群間の有意差はなかった。

「アルツハイマー病の患者にDHAのサプリメントの投与を推奨する根拠はない」と研究者らは述べています。

こういった研究によって得られた知見を上手に利用して、無駄な出費をしなくて済むようにしながら、健康管理をしてまいりましょう。



118. DHAサプリメントで産後うつや小児発達の改善なし

医学誌「アメリカ医師会ジャーナル」 20101020日号に掲載された、アデレード大学やオーストラリア ノートル ダム大学などの研究によると、「DHA投与によって、産後6ヶ月の母親のうつ症状の改善はなく、小児の認知や言語の発達の改善も認められない」と報告しています。

この研究は、オーストラリアの妊娠21週未満の妊婦2,399人を無作為に2群に分け、1日800mgのDHAと100mgのEPAを含んだ魚油サプリメント、又は植物油を含んだプラセボ(偽薬)を出産時まで投与したところ、産後6ヶ月の母親の高度のうつ症状の割合は、DHA群が9.67%、プラセボ群が11.19%で、誤差範囲の結果で効果を認めなかった。

同様に小児の発達は、無作為に選択した小児726人を対象に、生後18ヶ月の時点で評価した。 記憶力、単純な問題解決、物体の関連付けなど認知能力の得点は、DHA群がプラセボ群より100点満点で0.01点高い誤差範囲に留まり、言葉の理解やボキャブラリーなど言語能力の得点は、DHA群がプラセボ群より100点満点で1.42点低いなど、DHA群の優位性は認められなかった。

研究者らは今回の研究の動機となる問題を、「妊婦に対するDHA投与の効果についての科学的根拠が乏しいにも関わらず、サプリメント業界が、母親と小児の脳機能を改善するとしてDHAサプリメントを販売している点」であると指摘しています。

こういった「科学的根拠」を明確にしてくれる研究結果を、私達は有効に利用して、確かなものに投資して健康を守りましょう。


117. ビタミンB群のサプリメントは心筋梗塞などに効果なし

医学誌「Archives of Internal Medicine 20101011日号に掲載された、英国オックスフォード大学や米国ハーバード大学等の医師らの研究によると、「ビタミンB群の投与による、心筋梗塞などの冠動脈疾患、脳卒中、全死亡率等の低下はない」と報告されています。

この研究は、米国の研究が3件、英国が2件、ノルウェーが2件、カナダが1件の、冠動脈疾患や脳卒中などの既往のあるハイリスク群を対象とした被験者総数37,485人分の計8件の臨床試験データを集計したもので、8件全ての研究が葉酸を投与、7件がビタミンB12も投与し、6件がビタミンB6も投与し、プラセボを投与した群と比較した。

その結果、ホモシステインの血中濃度は、ビタミン投与群がプラセボ群より平均25%低下したものの、プラセボ群と比べたビタミン投与群の発症リスクは、冠動脈疾患や脳卒中を含む主要な血管疾患、心筋梗塞などの冠動脈疾患、脳卒中、癌全体、のいずれも誤差範囲の結果で低下を認めなかった。

冠動脈疾患や脳卒中を含む血管系の原因による死亡率、癌の死亡率、全死因死亡率など、死亡率も全て誤差範囲の結果で低下を認めなかった。

この研究結果から、これらの疾患に対するビタミンB群のサプリメントの投与の有効性は認められないということが判明しました。 
しかし、過去の研究で「ホモシステインの血中濃度が高いと、冠動脈疾患や脳卒中などの血管疾患のリスクが上昇すること」と「ビタミンB群を摂取すると、ホモシステインの血中濃度が低下すること」が判明しているので、食事でビタミンB群を摂取することはお薦めです。


116. 加工肉で心臓病などリスク増加

医学誌「
Circulation」2010年121号に掲載された、ハーバード大学公衆衛生学校のDariush Mozaffarian, MD, DrPHらの研究によると、「ハム、ソーセージ等の加工肉が心臓病や糖尿病のリスクを高める」と報告されています。

この研究は、米国を中心に日本など計10カ国の20件の論文の研究結果を集計し、総合計121万8千人超の対象者において、心臓病が23,889例、脳卒中が2,280例、糖尿病が10,797 例であったデータを基に総合評価を行ったものである。

その結果、心臓病では、赤肉の摂取量が一日100g増えてもリスクの上昇を認めなかったが、加工肉の摂取量が一日50g増えた場合のリスクは1.42倍高い。

糖尿病では、赤肉の摂取量が一日100g増えた場合のリスクは1.16倍と誤差の範囲だが、加工肉の摂取量が一日50g増えた場合のリスクは1.19倍と誤差範囲を超えて高かった。

脳卒中は、研究数が3件と少なく、赤肉でも加工肉でもリスク上昇はなかった。

加工肉と赤肉で影響が異なった理由として、加工肉に保存料として含まれる塩分の血圧上昇作用や、塩分以外の保存料による動脈硬化作用や糖尿病の誘発作用などを研究者らは挙げています。 

加工肉の摂り過ぎに注意し、新鮮な魚や鶏肉を摂取するように心掛けると良いでしょう。


115. 牛豚肉の高摂取で肝臓病や癌のリスク上昇

医学誌「Journal of the National Cancer Institute
オンライン版に2010年8月20日掲載された論文によると、「肝硬変や慢性肝炎など慢性肝疾患の死亡リスクと肝細胞癌の発症リスクは、牛肉・豚肉(赤肉)と飽和脂肪酸の高摂取で上昇し、鶏肉・七面鳥・魚類(白肉)の高摂取で低下する」と報告されています。

この研究は米国の50~71歳の男女495,006人を対象に、肝細胞癌の発症についての追跡は最長8年行い338例を確認、また慢性肝疾患の死亡についての追跡は最長10年行い551例を確認した。肉類や脂肪の摂取量は、124項目の食物の摂取頻度を訊ねる調査票の回答から計算した。

その結果、摂取量が下位20%のグループに対する上位20%のグループのリスクは、白肉(鶏肉・七面鳥・魚類)が慢性肝疾患で0.52倍、肝細胞がんで 0.52倍と低い一方、赤肉(牛肉・豚肉)が慢性肝疾患で2.59倍、肝細胞がんで1.74倍と高かった。 総脂肪が慢性肝疾患で2.91倍、肝細胞がんで 1.46倍と高く、中でも飽和脂肪酸が慢性肝疾患で3.50倍、肝細胞がんで1.87倍と高かった。

この研究から、肝臓の健康を守るためには鶏肉・七面鳥・魚類が有効で、牛肉・豚肉と飽和脂肪酸の高摂取は避けた方が賢明ということです。



                                      一般医学・健康関連最新情報 P.5

Acupuncture, Chiropractic, alternative medicine, holistic care, acupuncture for sleep disorders, holistic medicine, chinese medicine, oriental medicine, acupuncture for pain relief, acupuncture for pain management, sports medicine, massage therapy, physical therapy, natural medicine, holistic natural health, acupuncture for holistic health,   acupuncture for natural healing, acupuncture for fibromyalgia, alternative treatment, complementary and alternative medicine, CAM, headache, neck pain, low back pain, numbness, sciatica, neuralgia,
ACE CHIROPRACTIC CLINIC
Dr. Masahiko Matsushita, D.C., L.C.P., D.Ph.C.S.
505 E. Golf Rd. Unit G, Arlington Heights, IL 60005 USA
©2004-2010 MATSUSHITA HEALTHCARE, PC, All rights reserved.

 www.AceChiro.com/
Chicago, Arlington Heights, Chicago suburbs, Illinois, IL, Best clinic in Chicago, Best acupuncture clinic, Best chiropractic clinic, Top chiropractor, Best chiropractor
   シカゴ、 カイロプラクティック、 鍼灸、 鍼治療、病院、 イリノイ州の病院、 日系病院、 アーリントンハイツ、 シャンバーグ、 腰痛、 首の痛み、 肩の痛み
ACE CHIROPRACTIC CLINIC
腕のしびれ、 頭痛、 耳鳴り、 難聴、 生理痛、 不妊、 子供の病気、 夜泣き、 背骨、 骨、 神経、 神経痛、 根本治療、 代替医療、 医療、 医学、 治療

松下順彦、 松下DC、 エース カイロプラクティック、 パーマー大学、 日本人、 難病、 名医、 自然療法、 ホリスティック、 安全な医療シカゴ郊外、 米国
 505 E. Golf Rd. Unit G, Arlington Heights, IL 60005
Tel: 847-290-9226

医学・健康情報